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プロフィール
テンカラたろう
昭和49年生まれ。
滋賀県大津市在住。
家族は妻と一男一女、そして猫二名。
渓流釣り10年、テンカラ二年目の初心者。

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Posted by naturum at

2020年10月04日

2020最終釣行

 朝晩はすっかり秋の気配がただよい、今年の渓流釣りも終了の時期。天気もいいので、今年最後の釣行に出ることにした。
 場所は県内北部、夏場に一度入ろうとしたが、林道の入り口が通行止めになっていて断念したところ。途中まではゲートもなく、バイクなら問題なく入れる場所である。

 この川は漁協も解散し(解散する前からこの上流部を管理していたかははなはだ疑わしいが)、放流もなく純天然魚の谷となる。上流はいくつかの谷からなり、どれが本流か区別が難しい。

 一番人気のもっとも奥深い渓を目指す。奥に進むと、今度は本格的な車両進入禁止のゲートが。その前には車が一台。
入り口に通行止めとの表示もあったし、林道も荒れていたので車は居ないだろうと踏んだのだが・・。自分なら車で入るのを諦めるでこぼこ道でも、皆さん普通に行くようである。
後で出会った鹿駆除のおじさん曰く、「週末になったら大阪や神戸の車が何台も入ってきよるぞ。熊が最近むちゃくちゃ多いから気いつけや。今もそこで子連れの熊見たし。」
とのこと。

 仕方なく引き返し、名前も書かれていない小さな谷へ。ここで釣れるのは間違いなく在来魚だろう。小さいながら、落差は大きく水量は安定してそう。




 辛うじて毛鉤を送れるポイントでは、なかなか反応がいい。とはいえ、針に掛かるのはちびイワナばかり。在来魚を見に来たので、目的は達しているのだが。
小ぶりではあるが、ぷっくりお腹を膨らませ、秋を感じる個体も多い。バーブレス使用で、元気に川に戻っていってくれたと思う。




 なめ滝を幾つか超え、最後の大きな滝の前。
「ここで今年の釣りも終わりかな。」
久々に水面で釣りたくなり、長く使っていないパラシュートアントを渕尻の流れに乗せてみた。岩盤横の緩流部に差し掛かると、ゆっくりと出た!
今度はまともなサイズか、と一瞬思ったが、合わせを入れるとわずかな手応えとともに、不吉な音が・・。
残念ながら、合わせ切れ。その後、通常の黒毛鉤に代えて今年最後のちびイワナを掛けた。




今年も地上での大騒ぎとは無縁の渓でいい釣りができました。渓では梅雨の大雨と、夏の暑さはかなり厳しかったと思います。関西に関しては、あの大雨がなければ、夏は更に酷かったか。

皆さん有難うございました。また次のシーズンもよろしくお願いします。
  


Posted by テンカラたろう at 09:38Comments(4)テンカラ

2020年09月13日

毛鉤仲間に入れてもらって黒部川 二日目、三日目

 散々楽しんだ一日目、今日は坊主でも悔いはない?そんな気分で二日目の釣りへ。
 7時ごろに朝食をとり、この日は小屋から徒歩で行ける別の渓へ。途中の水場の沢水が冷たく心地よい。
最下流部に入渓するが、核心部は上の方ということでサクサク釣りあがる。この日も準備の早いテンカラの僕が先陣を切らせていただく。前日の谷よりも、更に山岳渓流の様相で、全体的に急勾配の激流が多い。この日は渇水気味とのことであるが、「平水」になったらうまく釣る自信がないほどの流れである。



 朝も早く、朝日を背から受ける形となり、竿の影が水面に落ちる。期待もせずに釣りあがるが・・。
影を落とさないようにそろりと瀬尻に毛鉤を打ち込むと、道糸が動く。合わせると、昨日同様遡上したての良型黒部イワナ。




 朝方のペースはそれほど速くなかったが、釣れるとどれもかなりの良型である。
もう満足、と岩陰で強い日差しを避けて休みを取り、先行してもらう。
10時ごろだったか、にわかにペースが上がってきた。最後尾を釣っても要所要所で反応がある。Hさんと話しながら釣るっていると、Hさんに続いて僕にもヒット。
「結構でかいかも・・」
本当に力強い引きで、取り込んだイワナは多分尺には少し足らず。



「楽しい・・。」何度か一人で呟いた。大物をいくつか釣ると毛鉤がほつれてくる。また、ほつれなくても、針先が鈍って毛鉤交換など。普段は藪に引っ掛けて新しいうちに交換せざるを得ない毛鉤が、ここでは使い切って交換という状況なのだ。
 もう十分楽しんだ、と休み休み釣っていると、Kさんが下りてきた。
「この少し上が魚止めです。」
Hさんがそこで釣っていて、終わったらみんなで下流に降りる予定とのこと。
せっかくの機会なので、釣りする気はなかったが僕も魚止めに上がった。Hさんのフライを見ながら話していると、「ここで40cm級を見ました。やってみますか?」
もうさすがに釣れないだろうと、僕は
「いや、結構です。見ときますよ。釣ってください。」



と、ルースニングをしていたHさんの竿がしなった。上がったのは見事な尺イワナ。
「まだ居ますよ。やってみてください。」
見てしまったからには、一応釣ることにして毛鉤を二度三度と打ち込む。すると、魚止めの淵のカケアガリで魚影が少し煌めいた気がした。合わせると手許から竿がしなる。右に左に大暴れの末取り込んだのは、これもぎりぎりの尺イワナ。



大満足でこの日の釣りを終え、退渓した。

三日目、また前日と同じ谷へ。11時ごろまでの予定である。この日も前日と同じようなコースを釣る。ただ、途中をほぼカットして、魚止めに向かった。最終地点では、Hさんは昨日同様の釣果。僕には同じ場所に二匹目の尺イワナは流石に居なかった。もともと僕のテンカラは止水域、淵ではあまり釣れないのである。とはいえ、道中がなかなかいい感じだったので、全く悔いはなかった。
昼頃、下界へ戻ることとなる。釣りは何日やっても飽きないもの。皆様有難うございました。また来年も是非お願いします。

  


Posted by テンカラたろう at 18:02Comments(2)テンカラ

2020年09月06日

毛鉤仲間に入れてもらって黒部川 一日目

一日目
今年は長期の出張もなく、何としても数年越しの希望である黒部川釣行を実現させたい。早くから関東の毛鉤仲間Iさん一行に加えていただくため、日程を確認し、2020年度第一回黒部釣行の8/29-31を目標に、諸事調整していたのである。

 今年の特殊な事情で遅れていた仕事の用事も8/20くらいには片付き、そちらはほぼ問題なし。あとは週末三日間不在にすることについて奥さんを納得させる必要があるが・・
「山小屋あたりも最近は携帯が通じるらしい。連絡とれるから!」
といった具合に夏前から稟伺し、何とか決済された。

折れた竿も修理を済ませ、毛鉤も十分作製、装填。アウトドア、山釣りグッズは新規購入する余裕はなかったが、普段着けている野良仕事着のような山釣り装束で何とか間に合う。
Iさんの急用につき、ご本人は今回は残念ながら今回は行かれないことになったが、何とか家庭内稟議も通し、完全に気分も黒部の山々を流れる渓谷に向いていたので、関西から一人毛鉤仲間に加えていただくことにした。Iさん、大変ありがとうございました。


 2014年以来、6年ぶりの黒部釣行。今回はフルに参加させてもらうため、夜九時に自宅を出て、29日未明に扇沢入り。朝に同行のHさん、Kさんと落ち合った。
久しぶりに見る黒部ダムは大減水。梅雨以来まとまった雨がなく、渇水気味とのこと。釣りには支障ないだろうか・・



 ダムサイトから十数キロ離れた山小屋で荷物を下ろし、さっそく一日目の釣りへ。ダム湖を挟んだ対岸の沢へ。減水の支流・沢とはいうものの、関西の一般渓流の本流よりも水量ははるかに多そうである。大岩の間を縫って、清冽な渓の水が勢いよく流れ落ちる。典型的な山岳渓流である。

 三人で入渓するが、僕はテンカラ、あとのお二方はフライである。釣りはじめの準備は、道具立ての単純なテンカラが明らかに早い。先に入渓させていただき、毛鉤を打ち込む。





 数投目には、沈めた毛鉤に反応があり、道糸がスッと止まる。合わせを入れ、さんざん暴れた末タモに入ったのは、良型の黒部イワナである。ダムから激流を遡上するイワナの鰭は逞しく、25センチもあればスリル満点。
入れ食い、というわけではないけども、掛かればほぼ26-27センチはある。ほどなく数匹掛けて、「もう今日は十分」と思った。
 その後、フライのHさん、Kさんに先行してもらうが、熟練フライフィッシャーの後を釣ってもまだテンカラに良型イワナが反応してくれるという素晴らしい環境である。



 しばらく釣り上がって、大きな沢との合流点。Hさん曰く、「この沢は以前よく釣れてましたが、ここ数年濁りが入り入渓しにくい状況が続いていました。今年は良く澄んでいるので入ってみますか?」とのこと。小沢といっても、僕が普段釣る涸れそうな藪沢とは比べるべくもない、素晴らしい水量と渓相である。



 この沢に入ってみると・・。更に釣れるのである。川幅が狭いので、三人順繰りにポイント一つ釣って次に交代、という具合に釣りあがると、各ポイントでほぼ尺、泣き尺クラスが毛鉤にヒットし竿を絞る。自分の順番でないときに皆さんのすぐ下流で釣ってみても十分良いのが釣れる。ほとんど体験したことがないような、数、型、渓相とも大満足なひと時であった。




魚止めまで進んだ後、本沢の下流を少し釣って納竿。
一日目は期待以上の夢のような釣り、明日も続くか?

山小屋では大飯を喰って、一杯飲んで釣り談義。そして翌日に向けて早々に就寝。こちらも理想の生活パターン・・

皆さん、有難うございました。
  


Posted by テンカラたろう at 10:36Comments(2)テンカラ

2020年08月12日

慌ただしい釣り

 今年から異動した職場はお盆の週は一週間お休み、とのこと。お盆に入る前の11日あたりに九頭竜川か長野方面に釣りに行く計画を立てていたのだが・・。急遽午後から職場に行かねばならなくなり、またもや近場に変更となった。
 遠出は無理でもプチ遠出くらいはしておきたい。福井嶺南方面で釣るとすると、2時に職場に着くためには午前の早いうちには釣りやめて帰路につかねばならない。珍しく未明に出発することに。
 日の出の時間には釣り始める予定が、少し遅れて5時半ごろ現地着、場所は釣友神田さんに教えていただいた、イワナ中心の渓とした。標高の低い細流にもイワナが生息する、面白い場所である。
 梅雨の大雨の影響はほぼ消えて、平水かやや低めに見える川。イワナのみ、と考えイワナ仕様の毛鉤でキャスト開始。一投目、さっそく来た。いい手応え。タモに収まったのは、20センチくらいのきれいなヤマメであった。その後も活性はなかなか高く、ヤマメが掛かる。一か所にとどまることなくどんどん上ると、落ち込みでラインが止まった。合わせると今度は良い型のイワナ、23cm。上流はイワナ率が上がったが、いずれも素晴らしくきれいなものばかり。
 名残は惜しいが、予定の9時半納竿。アマゴを釣り慣れていると、時折釣れるヤマメの蒼い魚体が妖艶な美しさを感じる。やはり、アマゴ域ではアマゴ、ヤマメ域ではヤマメが嬉しいか。
運よく渋滞にも合わず、自宅で着替え髭剃り後、電車で出勤と、有意義な一日であった。








  


Posted by テンカラたろう at 21:41Comments(2)テンカラ

2020年08月11日

夏はこれから

 いつになく長く、活発な梅雨もそろそろ落ち着いたか。例年なら仕事も一息ついているはずのこの時期、予定は遅れに遅れて、まだまとまって休めそうにはない。いつか実現するはずの本格山釣りに向けて足慣らしでも、近場の渓へ。
 林道のゲート付近に車を停めて、ザックに暑熱対策に買ったヒップウェーダーと毛鉤の入ったウェストポーチを詰め、3, 40分山登り。適当な場所でザックを下ろし、簡易釣り装束を身に着け釣り開始。
 水量はまだまだ多いが、濁りはない。細い渓の、これというポイントはほぼ蜘蛛の巣に守られている。一投、二投と蜘蛛の巣破壊、ラインを掃除してポイントに打ち込む。毛鉤に出るのは、小ぶりながらも可憐な朱点をまとった純天然の渓アマゴである。朱点にも個性があって面白い。
 この日も大きくて20 cm ちょっとといったところ。大物に遭遇することは少ないが、それは腕のせいかも。
 それにしても暑い。いよいよ夏本番、テンカラの季節も佳境である。





  
タグ :テンカラ


Posted by テンカラたろう at 21:16Comments(2)テンカラ

2020年07月24日

予想外の出来事

 今年上期は週の初めに用事が集中し、土日はなかなか出かけられず、水曜日は一息つくという一週間である。今週は木金の祝日?も関係ないので水曜日に休みを取って長野釣行を計画した。が、天候不順もあり、泣く泣く予定変更、近場の知った川へ入ることにした。
 珍しく早起きし、一路敦賀方面へ。平日ということで、以前から行きたいと思っていた一番人気の支流上流へ。車に積んだ折り畳み自転車を出して、意気揚々と上流へ。今日は林道を最上流部まで、と思ったが、林道の横を流れる渓の渓相の良さと水の澄み具合に、自転車を漕ぐのも面倒になり、1キロも登らないうちに「ここらでやるか」となった。



 川に降りると、降り続いた雨を集め、水量は多く押しは強い。いかにも釣れそうな状況だが・・。釣りあがると反応はあるが、フッキングに至ったのはちびアマゴ1尾のみ。浮かせたEHCにはそれなりに反応があったのだが・・。緩流部でゆっくり毛鉤に出た良型のアマゴ、タイミング悪く目前でカラ合わせしてしまった。なかなか針には乗らない間、釣り人の車と思われる車両が続々と上流へ向かう。なんとなく気がなえてきた。
 自転車に戻り、林道を寂しく降りて、車に戻ったのは11時前、このまま帰るか、もう少し他で粘るか。風が強く、ラインがあおられテンカラを振るのもしんどいと感じてきた。ゆっくり沢靴を洗って、食事をとりつつ考える。次いつ来られるか分からんので、ちょこっと下流に回るか。
 長居する気もないので道路のすぐ横、降りられる場所で竿を出した。風も強いため、毛鉤を沈めて釣りあがる。数投目でちびアマゴ、その後も立て続けに10-15 cm前後のアマゴが。落ち込み直下の緩流部に毛鉤を沈めると、道糸が大きく動いた。合わせると確かな手ごたえ。上げてみると、きれいな20cm強の美しいアマゴである。その後も同じような場所で、更に一回り大きいアマゴ。引きも最高。なにか、楽しくなってきた。




 その後、大石脇のたるみで、道糸が止まった。合わせを入れると、ガツンとこれまでとは異質な手ごたえ。普段は合わせたら吹っ飛ぶようなチビが殆どなのに・・。いつもと明らかに違う!
途端に上流に2mほど走られる。流れに乗せて下流に誘導するが、なかなか寄らない。道糸を手繰って寄せると、魚影はアマゴのわりに細長い。タモに入ったのは型のいいイワナだ。
これは大きいと、珍しくスケールを当てると31cm 、やっと出た。この川では初の尺イワナ。タモの中で、とぐろを巻いている。やや下流のこの場所は、イワナの本来の生息域ではないだろうが、実に美しい天然の魚体。稚魚放流が大きくなったものか?しばらく見とれて、流れに返した。
 会心の一尾に前半の不漁の記憶は完全に上書きされ、悦に入った帰路であった。






  


Posted by テンカラたろう at 21:37Comments(2)テンカラ

2020年07月20日

梅雨の合間に

 いつになく長く、時に身の危険を感じるほど降りに降った梅雨もそろそろ終わりか。
大雨による河川氾濫などで被害にあわれた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
被害に遭われた皆様の生活と地域が一日も早く平穏な状態に戻ることを心より願っています。

 久々に朝から晴れ間が見え、梅雨明けを感じさせる蒸し暑い日。かねてから、三重県にある妻の実家を訪れる予定で、少し釣りに行く時間がとれそうである。
淀川水系の大支流、木津川の源流にあたる場所で、その年券はすでに購入済み。順当に行けばその辺りへの釣行になるのだが、この大雨の顛末が気になる支流があった。漁協がずいぶん前に解散してしまった、小さな川である。数年前の台風で、かなりのダメージを受けて川の相も変わり魚影も薄くなったが、このところ少しずつ復活に向かっていた小渓。この梅雨でどうなっただろう。ちょっと遠いけど行ってみよう。
 車を走らせながら、途中の川を見ると大した増水ではないようである。この辺りの雨はさほどでもなかったのだろうか。峠を越えて、目的の渓へ。普段は全く水の流れを見ることのない峠付近の上流域でも、沢の水が勢いよく岩を噛みながら流れ落ち、林道の方々から水が湧き出している。
「崩落怖いな・・。」と思いながら車を走らせ、峠を下る。林道から渓の流れを見ると、普段より二十センチは高そうな薄濁りの水が勢いよく流れている。
 普通の増水のようである。良かった!



 結びっぱなしの普通毛鉤で増水薄濁りの沢を釣りあがる。狭い川幅をつついっぱい流れる急流と、何層もの蜘蛛の巣に行く手を阻まれながら・・。
 岩に堰かれた急流の落ち込み、白泡だったところに毛鉤を流して、20 cmくらいの朱点の目立つアマゴを掛けた。いつも全然結果が出せない大場所のポイントで掛けたのは嬉しかった。
 あとは15 cmくらいのをボチボチと。本当に苦手な増水+濁りの状況で、アマゴの生存も確認できた。一応釣ったら良しとしよう。二時間弱で納竿とした。漁協が解散して以来組織的な放流はないこの川。ところどころで数年前の大水の後が痛々しいけど、これからも細々とでも生き延びてほしいアマゴたちでした。





大出水の痕。底が抜けた堰堤か?





  


Posted by テンカラたろう at 21:15Comments(2)テンカラ

2020年06月20日

少しずつでも

 今年は6月に入梅し、雨もほどよく水況はなかなか良さそう。しかし、毎週月曜火曜が期日となっている用事があり、週末を終日釣り三昧とはなかなかいかない。近場での1-2時間のちょい釣りで気を紛らわせることができるだけでも十分ではある。

それにしても、いつも藪沢。頭上の木々を気にせずに、思いっきり竿を振れる川に行けるのはいつだろう・・。狭い釣り場できれいな渓魚を釣るのは、性にあっている気もします。






  


Posted by テンカラたろう at 21:07Comments(2)テンカラ

2020年06月02日

ブナの林の新緑は

 本当に久しぶりの更新となりました。今も続く騒擾については、僕がお話しするようなことではありませんが、本当に予想を超えることが起こるもののようです。自粛期間につき、まともに釣りには行ってません。県内でのちょい釣りをいくつかまとめます。

 今年から高1となる長男だが、登校したのは数えるほど。僕の職場も基本在宅勤務で、学生さんを入れず封鎖状態である。自分らの年代はいいとしても、子供や若い皆さんが家に釘付けとは何ともやりきれない。そんな五月の週末に長男が最近はまっている山歩きに行きたいという。
「県内ということで、行ってみるか。」
 日曜日の午前に出発、コンビニで昼食を買い込んで、久々のドライブである。北上するに、「県境をまたぐ移動は自粛せよ」との表示がしつこいほどに目に留まる。
とにかく人の移動を最小に、という趣旨なのであろう。

「県内やから堪忍してもらおか。」
一市民として、そこには従うことにする。子供の手前、遵法精神皆無の暴走親父とみられるのもよろしくない。

この長男、釣りはさほどしないけど、なかなかよく歩く。行先の趣向はまあまあ僕と合っているようである。
 登山道の駐車スペースに車を停め、林道から山道へ。

2時間くらいは歩いたか?そこは美しいブナ林・
 滋賀県も全体に植林が多く、本来あったはずのブナ、ミズナラの林は今や稀である。しかし、ちょっとした山登りをするようになって、自分好みのブナ林もいくつか見つけたのは、長男のおかげか?

 基本は山歩きと地学散歩、でも時々、
「ちょっとそこで釣らせてもらうわ。」と、テンカラ竿を振る。
山道のそばに少し開けた場所がある程度の藪沢である。
そんなところからも、僕の下手糞な毛鉤に応答してくれる。白、橙、薄い青、個体によっても一様でない衣をまとった谷イワナ。それにしても小さいのばかり・・

この日も大物は掛からないが、ブナの森に抱かれて快適なお散歩なのである。自分の釣り趣向も変遷し、固まった。今や極相か。今年も原種に会うため、なんぼでも歩きます。
あと、今年はバーブレス針を使っています。遠征時と、魚を喰うという明確な目的があるときは考えますが。服に刺さってもすぐに外せる、自分のようなちび釣り師にはピッタリです。








  


Posted by テンカラたろう at 22:13Comments(2)テンカラ

2019年09月01日

メイン州弾丸釣り旅行(二日目)

 朝から空港でレンタカーを手配、昨日教わったポイント、バクスター州立公園内の渓流(Nesowadnehunk Stream)に向かう。本来3時間ちょっとの道のりのはずが諸般の不手際で州立公園のゲートに着いたのは午後三時を回っていた。


 開始時間も遅く、ダート道を走りながら気をもんだが、20km程度走ってようやく樹間に川を見つけた。ゆっくり見て回る時間はない、さっそく着替えて川へ。
降り立って川の流れを見ると、昨日までのポイントとは違い、上高地の梓川のように水量豊かで透明な流れは理想的と思える渓流である。




そして、上下の見える範囲に先行者は居ない。
これは、爆釣間違いなし、と毛鉤のアイにハリスを通すのも手が震える。

ポイントは無限と思えるほど、変化に富んだ流れである。そして風もなく、毛鉤は狙った場所にふわりと落ちる。
水通しのいい深瀬の肩に毛鉤を送り、「それ、喰うやろ!ほらっ!」。
こんなことを繰り返すが・・・

全く反応がないのである。
毛鉤を追うものも、ライズもない。人に驚いて走り去る魚の影もない。
ただ、州内最高峰のカタラーディン山に源を発する清澄な流れが間断なく流れていくだけである。



この状況で全く反応がないとは、おかしくないか?居ないのでは?
そのような疑いが生じながら、数百メートル深瀬、淵あらゆるポイントに毛鉤を打つが全く魚の影を見ることができなかった。

 一日目に釣った場所は大きな池と、川の中でも全く流れの止まったプール。池では反応は薄かったが、魚は当然多くおそらく夕方にはかなり活性が上がったに違いない。

 この時期、この場所ではブルックは「渓流」には居ないのでは? と考えた。確かにこの地域は日本と異なり、人工物、遮蔽物がなく、沼から小川、また上流の沼など、魚にしてみれば行きたい場所に自由に行ける。

時間もないので、数百メートルで渓流をあきらめ、この川が流れ込む下流の沼を目指した。
トレイルを2キロ歩いて沼にたどり着くが、水深10cm程度の浅場が広がっており、周囲に道もない。広大な沼の水深のあるポイントには行けないようである。竿を出す気になれずそのまま退散。

そのまま夕方6時ごろとなり、この日の釣りは諦めた。トレイル脇にあった小渓流で少しテンカラを振るが、予想通り反応はない。そのまま車に向かい、納竿とした。

夕闇が迫りもう諦めて車を走らせていると、車道のすぐ近くの木々の向こうに沼が見えたような。地図上ではほとんど見逃しそうな小さな池である。



「夕日でも見ていくか、あわよくば最後の釣りでも。」
近づいてみると、確かに浅いが先ほどと違って底は見えない。鏡のような水面からは無数の羽虫が舞い上がっている。
車に戻ってウェーダーを着こみ、テンカラ竿には竿の長さよりも1m以上長い道糸を取り付け、手許にある中で一番大きなエルクヘアカディスを結んだ。
ずぶずぶと水生植物が繁茂する湿地を進み、そこから遠投を試みる。一度、二度と遠投、リトリーブを繰り返し、何度目かに水面が割れた。
合わせを入れると手ごたえ十分、掛かった!ネットに入ったのは8寸強の美しいブルックであった。こんな一見普通の池でトラウトが・・。



大物とは言えないけど、最後の最後に自分の推理を確かめるために入ったポイントで魚を掛けたことで、その興奮はかなりのもの。記憶に残る一尾となった。
何枚も写真を撮り、リリース。その後も同サイズと小物を掛け、虫刺されも我慢の限界を超えたので納竿。粘ればもう少し釣れただろう。




短時間の釣りで、獲物も少ない割に大満足で釣り場を後にし、バンゴーの宿まで160kmの帰途に就いた。



北米大陸北東部大西洋側の在来種ブルックトラウト、その故郷での釣りは日本で得てきた渓流釣りの常識が当てはまらない、新鮮な世界であった。
日本では深山幽谷に住み、どこか神秘的な雰囲気もあるイワナであるが、実は水温、溶存酸素、餌などすべてが満たされるならば、流れのない平地の沼や小川でダラダラしながら餌をバクバク喰いたいに違いない。
  


Posted by テンカラたろう at 06:56Comments(2)テンカラ

2019年08月31日

メイン州へ、弾丸釣り旅行(8/24, 一日目)

 アメリカの地図を広げる北に目をやると、北東の端、カナダ領に切り込むようにメイン州という州がある。日本で売っている世界地図で見ると、東の最果てほぼ目に留まらない場所である。



 僕にとって時々滞在する機会があるメリーランド州もまたアメリカ北東部大西洋岸で、本来この地に住む在来トラウトはブルックトラウトである。とは言え、現在は大半の河川で放流されたブラウントラウト、レインボートラウト(虹鱒)の子孫が大勢を占め、ブルックトラウトは山間の細流にて何とかその姿をとどめているに過ぎないのだが。

 メリーランド、バージニアの山間にネイティブを追ってブルックトラウトを釣るうち、この魚の故郷というか楽園に行ってみたいという気になってきた。そして、目に留まったのが上記のメイン州である。
 ネット上の情報では、やはりブルックトラウトの楽園のようである。大好きなイワナにそっくりなブルックトラウト、その楽園で釣り三昧、あわよくば60cmオーバーをゲット、などと妄想をしながら旅行の計画を立てたのであった。
幾つか問い合わせてみると、北の大地はブルック天国といっても8月はなかなか釣るのは難しいらしく、「スモールマウスバスとか最盛期ですよ。」という返事も多かった。

 基本的に土日のみの釣行として、金曜深夜出発、土日は終日釣り三昧、月曜早朝に帰着、という弾丸ツアーである。釣り具と最低限の着替えをザックに詰め、金曜の夜現地へ。メイン州のバンゴー空港に降り立ち、空港近くの宿に入ったのは午前一時を過ぎであった。

翌朝、現地のガイドをお願いしたケビンさんが迎えに来てくれる。天気予報で聞いてはいたが、とにかく寒い。釣り旅行の土日の最低気温は10℃以下である。
車の中で、現在の釣況など雑談をしながら一路北へ。メイン州のほぼ真ん中に位置する沼沢地帯にあるポイントを目指した。高い山はほぼ無く、どこまでも続く緑の針葉樹林と点在する湖沼、それらをつなぐ大小の川、それがこの辺りの景色である。あらゆる池、川に天然ブルックが入っていると思うとたまらない。
「湖の中で真夏に魚が集まる低温の湧水に行く予定だけど、この冷え込みで魚が散ってると思う。難しいかもよ。」とのこと。
国道から未舗装の道に入り、どのくらい走ったか。更にこれまで車では体験したことがないような悪路を走り、湖岸へ。そこからケビンさんのボートでポイントに向かう。



気温も低く、長袖を重ね着た上に雨具兼用のジャンバーを羽織って出発。
午前10時半ごろだったかポイントに到着後、まずはフライのキャスティングの手ほどきを受ける。これは、普段テンカラをやっているため、すぐに慣れて釣り開始。
なかなか反応はない。




この日はそのポイントに集まってない様子で、魚が少なく反応も薄いとのこと。

一時間ほど反応はなく時間が過ぎた。ドライフライ、ストリーマをキャストしてはリトリーブを繰り返す。ここは止水域、ドライフライもアクションを付けながら引き寄せるように使うらしい。
しばらくして、ストリーマを追う魚影を確認。いることが確認できただけでもまずは良し。
その後、ドライフライに水面を割って魚影が出た。合わせるが乗らず。
「合わせのタイミングが早すぎる!」との指摘を受ける。
しばらくすると、また同様のアタックが。一呼吸おいて合わせると、今度は乗った!良い型のよう。上げてみると、尺物のブルックトラウトである。このサイズになっても、美しい朱点、黄点ははっきり体側を彩っている。



その後も何度かドライに出たが、フッキングには至らず。一尾目よりはるかに大きなのも居たのに、とても残念である。
普段より魚影が感じられない、というケビンさんの言で次のポイントへ。ここも一見素晴らしいポイントであったが、今度は毛鉤に反応すらない。

「とにかく反応が鈍いから昼食にして次は川に行こう。」となった。
不要と言われたので、ウェーダーはホテルにおいてきてしまった。川での釣り、どうするか・・。
正直なところ、午後になって多少反応が良くなってきたので、夕方までこの湖で粘れば必ずいい釣りになると確信があったのだが・・・。



案内されるままついて行くと、時々目印を付けながら、GPSを頼りに針葉樹林の中、道なき道を川に向かう。携帯電話は舗装道を走っている時点で既に圏外、意味をなさない。
ようやく川は見えたが、そこでウェーディングステッキを渡された。ウェーダーも沢靴もない。普通のトレッキングシューズに、速乾ズボンというごく普通の格好で川を渡らねばならず、心が折れそうになる。

完全丸腰の釣り客をどこに連れて行くのだろうか・・。仕方がないので、トレッキングシューズのまま、腰まで水につかりながらステッキも頼りに渡河。
「パンツまでビショビショや・・。」
案内されたポイントは、水深のないほぼ流れの止まったプールで、日本の渓流釣り場とはおおよそ似ても似つかない。
「こんなところに居るはずがないやろうに。」



ここでもロングキャストとリトリーブを勧められ、やってみると一投目から毛鉤に魚影が走る。ここでも美しい純天然のブルックである。



その後、ワンキャストワンヒット状態で、小物は針を外すのも面倒になってきた。時折、針に掛かった15-16cmの小物を狙って、大型ブルックが食いついてくる。そっちの方を釣りたい!




いくつ釣ったか全く見当がつかないが、最初の尺物と川で釣った尺前後のブルックを幾つかキープ、5時ごろ川を後にした。
帰路、ケビンさんがキープした魚を料理してくれ、釣り談義をしながら今日の獲物を美味しくいただいた。外でいただく釣りたてトラウトは最高!



平地の湖沼、流れのない川にもイワナ似の魚がわんさか居る、日本との違いを痛感した楽しい釣りであった。
宿まで長い長い道中、翌日のポイントも詳しく教えてくださり有難うございました。また是非お願いします。

二日目に続く
  


Posted by テンカラたろう at 22:41Comments(0)テンカラ

2019年08月08日

おまけのちょい釣り

 この週末は車がある。日曜日は近場の釣りへ、ほんの少しという計画で、行先は自宅から1時間程度の距離にあるBig Hunting Creekという小河川である。この川、州立公園の中にあり、アクセスもいいことから多くの釣り人とハイカー、自転車、単車など、身近な自然の中で週末を過ごす人で賑わうとのこと。
 日本でメリーランド州内のブルックトラウトのことを調べていると、この川の上流でも天然ブルックが生きながらえているらしい。しかし、主な釣り場は中流域、自然繁殖したブラウンとレインボーが対象魚になっている。
昨日はゆっくり釣ったので、この日は早朝からブルックのエリアに入り、人が多くなるころには納竿とし、そこからは生活物資やお土産の買い出しに充てようか、といった計画であった。

 朝五時ごろ、目を覚ますと最近知り合った釣り好きのNさんからメッセージがあり、
曰く「釣りに行くということでしたが、同行させてもらえませんか?七時ごろまた連絡します。」
とのこと。
むむ、待っとかないといかんかな??
仕方ないので、もう一度寝て現地に九時に集合ということになった。
現地は予想通り、すでに多くの釣り人。駐車場で準備をして、「ここから降りましょうか。」

川の感じはなかなかいい。昨日の川よりやや日本の渓流に近いか。




Nさんはフライフィッシングで今回は二回目とのこと。僕の方は先に準備完了し、Nさんの準備ができるのを待っていた。
なかなか時間がかかる。「まだかいな。」と思い、軽くポイントの説明をする。
「水通しが良くて、且つ少し深みになっていて魚が身を隠せるような場所に毛鉤を流してください。この辺とか・・」

話しながら、僕が毛鉤をポイントに放り込むと、いきなり魚が出た。
「えっ!」全く気持ちの準備もできていないうちに、合わせを入れたところかなりの大物のよう。
竿が大きくしなり、右に左に所狭しと大暴れした末、タモに収まったのは立派なブラウントラウト。正確には測っていないけど、30cm前後。これには驚いた。




それからは、Nさんにやってもらいながら、自分としてはあまり釣ることはなかったが、なかなか魚影の濃い小渓流と感じた。
上流に人も見え、納竿予定の正午が近づき、あと数十メートルで終わりか というところ。
邪魔にならないように、いったん道に上がり少し上流に出て最後のいくつかのポイントを前にする。
渕尻から見ると、緩流部に良型のトラウトが幾つか目視できた。
先行者もいるし釣れるわけはない、と思いながら、身をかがめてゆっくり近づき毛鉤を送り込むと、来た!しかも二匹いっぺんに毛鉤に突進するではないか。
がっちりと掛り、これも竿が大きくしなる。先ほどのブラウンとは明らかに違う動きであるが、これも下へ強烈に引き込む。
慎重にあげてみると、今度はレインボー。メジャーを当てると33cmあった。




釣れるような釣りはしてないのに、何か不思議な感じ。こんな日もあるか。いずれも鰭のきれいな、風格のある大物であった。
Nさんも今日はお試しということであったが、気に入ったようでまた行こうとのことに。

しかし、ブラウントラウトの毛鉤への鋭い出方と派手なファイトは華麗なもので、この魚が欧州発のフライフィッシングの王道であるのもよく分かる。
  


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2019年08月07日

Savage仕切り直し

 7月最終週からアメリカのメリーランド州に二か月間滞在することになりました。
到着から一週間強、時差ボケもまだ癒えない週末、早速レンタカーを手配して渓流釣りへ。行先はすでに決めている。3月に極寒の中釣りに繰り出し、撃沈した川 Savage Riverである。3月は水温気温、0℃付近と川に立ち込むのもつらい状況であったが、季節は盛夏となり本来の姿を見ることができるか。

今日は見とれよと自宅から高速を飛ばし、一路西へ。目的のSavage川はメリーランド州最北西部を流れ、ポトマック川北流に注ぐ大支流である。北流、南流を併せたポトマックは、メリーランド州を東西に貫流しワシントンDCを経てチェサピーク湾で大西洋にそそぐ東海岸屈指の大河となる。
目指すはSavage川最上流部。ターゲットは北米大陸東海岸の原種トラウト、ブルックトラウトである。分類上イワナ属で、見かけも日本のイワナに近いという僕好みの魚。

この川、特に東海岸では有名なトラウトの川であるが、多くの釣り人が目指す中流核心部ではなく、とにかくNativeのトラウトが棲む源流部を目指す。車の外気温表示は山間に入るにしたがいどんどん下がり、目的地に着いた10時ごろは20度を下回る少し肌寒い空気。さすがトラウトの川である。



 道がついている最上流に車をおき橋の上から川を見ると、予想外の濁り。笹濁りというレベルではなく、泥水の様相。「きつい夕立でもあったか??」
下流に降りても濁りがとれるとは思えないので、そのまま入川。「はるばるここまで来たのに、大丈夫か?」
川は水深のない平瀬が続き、魚の付きどころが見極めにくい流れである。蚋が非常に多く煩わしいが、これが主食だろうと黒毛鉤を選択。ちょっとした変化に毛鉤を打ちながら濁った川を遡る。

ほどなく、蚋毛鉤に魚影が走る。合わせると確かな手ごたえが。ネットに収まったのは、小ぶりではあるけど美しい天然ブルックトラウトである。
まだら模様の背中と、体側には黄色い斑点を基調に時折小さな朱点をちりばめた美しい魚体。この川のこの魚に会いに来た。



 その後、単調な平瀬に濁流、という状況が続くが、妙に毛鉤への反応がいい。15-20cm程度ながら、かなりのペースで毛鉤に出る。
「今日はつ抜けどころか、3桁か?」
少し深みのある大石の裏を狙って毛鉤を流すと、ヌッと魚体が反転する。合わせるとこれまでとは明らかに違う手応え。「ばれるなよ!」
下へ下へ、イワナ独特の力強い引き込みを楽しみながら下流に誘導し、タモに入ったのは念願の尺ブルックである。上あごをしっかりとらえた掛も理想的で、大満足の一尾である。このクラスでも模様は鮮明だ。



その後、水は澄んできたものの少し反応が鈍くなり、川も更に浅く、変化も乏しくなるので、少しだけ下流に移動した。そこでも天然ブルックと一匹だけ30cm弱のレインボーを追加。
蚋の多さと、川底のぬめりに耐え切れなくなり、イブニングを楽しむことなく納竿。魚の活性、姿もさることながら、釣った行程の中に一つの堰堤、コンクリート護岸も見当たらない満足の5時間であった。



 今回のSavage川、源流の標高は低く傍には畑、牧場もあるようで、その影響もあってか藻の生育が旺盛で川底のぬめりが半端ではない。それに加えて、この付近の川はフェルト底のウェーダーが禁止されているらしく、僕も日本から渓流足袋を持ち込むことなく現地通販の最安ゴム底ウェーダーを着た。ゴム底のウェーダーは、幼稚園児の水遊び長靴の靴底と大差はなくその滑り方はもはや制御不能ともいえる。
「鮎でも放せばきれいになるんやろうか?」「人の手が入る前はゆったりと澄んだ流れのブルック天国だったろうに。」などと空想しながら、長い帰路に就いた。













  


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2019年07月18日

南アルプス、ヤマトの渓へ

 先日の黒部釣行は叶わず、夏場はまた国外出張。この夏のイワナ釣りはもう無理かと諦めかけていたところ、黒部釣行にご一緒させてもらう予定であった毛鉤仲間のIさんから釣りのお誘いが。「南アルプスのヤマトはどうですか?尺の実績もありますよ。」
願ってもないお誘いに、もちろん同行させてもらうことに。
 日程は七月中旬、行先は南アルプスの東麓、山梨県寄りからのアクセスである。釣行日は7/13,14。13日を終日釣るため、12日の未明には現地に着く予定。今回はIさんのお勧めで、少しどんくさい感じのヤマトの出方を見るために、水面に浮かせるドライフライ、パラシュートアントも準備した。雨が多いので濁り対策にビーズヘッドの猫毛鉤も準備し、いつものイワナ仕様黒毛鉤とともに、百円ショップのプラケースに満充填、その日を待つ。

 7/5くらいにかなりの降水があった模様でその後の天候が心配されたが、出発予定の12日まで毎日小雨模様が続くものの大雨はなく、予定通り「決行」となった。金曜日の夜、仕事から帰宅後に釣り具を車に積み込み、一路南アルプスへ。4,5時間の高速走行で完全に釣りモード、一般道をさらに一時間以上走り、コンビニで入漁券を購入。少し迷って待ち合わせ場所に着いたのは午前3時ごろ。久々の再会に挨拶をかわし、次の朝を待った。
 気温、水温も低いため早朝に無理して釣ることはなく、朝食後林道を上流に向けて歩き出す。度重なる大出水の痕も随所に見られ、土砂崩れに林道が埋まった部分もちらほら。平水よりかなり高いとのことであったが、ほぼ濁りはなく釣りには支障ないはず。林道を40分ほど上がり、トレッキングシューズを沢靴に履き替え、待ちに待った南アルプスヤマト釣りの始まりだ。




連日の雨のため水がかなり多く、樋流しのような部分が大半を占め、水温気温の低い9時ごろまではほぼ毛鉤に反応はなし。ついでに先行者はあり。手練れのIさんの毛鉤にも反応が薄いようなので、まずはこんなものだろう。10時過ぎだったかIさんの毛鉤にヒット、「見せてください!」と駆け寄った。
本日一尾目は、25cmくらいの正真正銘のヤマトイワナ。この姿を見るのは以前、何年か続けた南アルプス伊那谷側の釣り以来である。体側に3-4列の鮮やかな朱点、そして点のないオリーブ色の背中。丸みを帯びた口元と、大きな尾鰭。やはり僕が一番好きなのはこの魚である。



その後、気温も上がり、ようやく虫が飛び始めたころ、僕の黒毛鉤にも魚影が走った。「掛かった!」タモに入れたのは、これも20cm強のヤマト。今日はこの一尾だけかもしれない、タモの中で泳がせながら、その姿を目に焼き付けた。

その後、意外にも立て続けに三本。これはもしかして、軽々つ抜けか??4尾目、これは大きい!落ち着いて下流に寄せ、ようやく近くまで引き寄せて糸を手繰ろうと手を掛けた時、突然軽くなってしまった。
「これは大きかったな。」ばらした魚が時を経るに従いどこまでも大きくなっていくのは釣り人の常ではあるが・・。もしかして、尺上か?残念。




ほどなくして、今度はIさんの竿がしなる。上がったのは、今度は本当の尺大和。ネットをはみ出す魚体、本当にお見事。




その後、沢を詰めるが、高水位のためポイントが限定される状況が続き、下流を釣ることに。時計を持っていなかった僕が、「あとどのくらい出来ますかね?」と聞くと、
「太郎さんがつ抜けするまで。」
何とか頑張ろう。午後の下流は、数組の釣り師が釣った後であろう。しかし、活性はそろそろ上がってくるはず。ここも高水位ながら、二人でいくつか追加した。この沢の下流部のヤマト、写真のように上流部のものとは少し感じが違う。朱点二列くらいに、白みがかった点が一列。背に点はなく、一部まだら模様。





午後四時ごろに納竿とし、温泉を浴びて民宿へ。Iさんの奥さんも交えて夜の釣り談義もまた楽しい。ヤマトの渓ではヤマトを、ニッコウの渓ではニッコウを釣りたい。それができる渓の話は、聞いていて飽きることがないのである。
翌日は降雨のため釣りは断念となったが、土曜日終日遊べたのは本当に幸運であった。活性、釣果は普段の1/3程度?ということで、僕は尺ものに出会うことはなかったけど、「純粋ヤマトを一尾釣る!」という目的と、毛鉤仲間と久々に再会し一日南アルプスの渓でテンカラを楽しむという目的は十分達せられた。
本当に楽しい釣りを有難うございました。
  


Posted by テンカラたろう at 20:42Comments(2)テンカラ

2019年06月09日

聖地と地元と

 以前、「毛鉤仲間と黒部釣行」との記事を書いた。6/8-9、予定では微妙に場所を変えてそれが再び実現するはずだったのだが・・。
毛鉤作製装填完了、ザックの中身も準備した。泊めていただくことになっていた友人Iさんご実家へのお土産に地酒も数本買いこんだ。金曜日の夜出発予定で、更新される度に天気予報を隈なくチェック。しかし、土日の予報はどうも芳しくない。

 黒部方面は釣行予定の8日午前中、5-10mm程度は降るらしい。Iさんたちは予定通り現地に向かう予定ながら、関西発は僕一人。どうするか・・。雨の釣り、最近はまったくしておらず、まとまった雨となった場合、本格的な山釣り玄人の皆さんについて行けるだろうか・・。今回は自分の車で扇沢まで行く予定で、コンディション不良となると、少ししんどい気もする。北アルプスなど本格的な山岳渓流で雨となると、装備、体力とも今の自分の状況では対応しきれる自信がない。今回は見合わせか・・。残念でしばらく放心してしまった。


 土曜日、友人たちは長野の別の渓でいい釣りをしたらしい。一日だけでも参加したかったと思いながら、日曜日は一人地元の渓へ。
 高島鴨川、滋賀県内でも渓流釣り場としてどちらかというと知られていない部類の川で、比良山系に源を発し、山向こうの安曇川よりも小回りで琵琶湖に注ぐ15kmほどの小河川である。今年は、近くて滋賀県の中では年券も安い、という理由で様子を見に行くことにした。7時ごろに起きて、鴨川の上流部へ。ここ二日間の雨で、少し水が増えなんとなく状況は良いように見える。橋の上から見ると、上流側に確認できるだけで大きな砂防堰堤が三つ。難遡行になりそうだ。



 水質良好、上流に行けば堰堤以外は渓相良し。ただ、釣果は20cmちょっとのニジマスとアマゴは15cmくらいがぽつぽつと。渓相が良くなった辺りからなぜか反応が薄くなった。アマゴは全て鰭のきれいな天然ものながら、サイズがもう少し欲しいところ。林立する堰堤と防獣フェンスには移動を妨げられ、快適とは言い難い。これも人が集まらない理由か。
 近所の川と北アルプスの渓、比べても仕方はないが、強行して一日目だけでも仲間に入れてもらうべきだったなあ、と帰りの車で考えずにはいられなかった。
 朝起きてから釣り始めるまで一時間もかからないところに、渓流釣りを楽しめる場所がある、このこと自体が素晴らしいのですが。








  


Posted by テンカラたろう at 20:45Comments(2)テンカラ

2019年05月25日

藪沢探検

 山歩きをすると、滔々と水の流れる沢に出会うことがある。先日、子供と県北部の中央分水嶺辺りを歩いていると、そのような沢に出会った。
「いい沢やなあ。イワナおるんとちゃうか?」
その日はもちろん通り過ぎたが、ちょっと気になるので行ってみた。この日の目的は、とにかくその小さな沢でイワナの存在を確かめる。
目標は一匹!

いつもよりは早く、7時前に自宅を出発。161号線を北へ。
駐車スペースに車を停め、釣り装束に身を固めて山道を歩き始める。いつもと違い、川に車を横付けできない。どこから川に降りられるかもわからず、結局前に子供と歩いた川戸林道が接近するところまで歩いた。
確かに、沢の水は冷たく透明、量も十分である。ただ、想像を超える藪沢で、大部分は身をかがめての遡行である。そして、テンカラのキャストはもちろん無理で、1m未満に切った道糸にハリスをつなぎ提灯テンカラ。
少し進むのもしんどい・・。が、一投目(投げていないが・・)、毛鉤に魚影が走った。合わせも決まり、あげてみると15cmほどの小さなイワナ。この沢のNativeに違いない。これでほぼ目的は達成?
実際、その後は更に藪もきつく、木々と蜘蛛の巣に守られた谷で毛鉤を入れられる場所は少なかった。しかし、もう少し釣れてもよかったよなあ・・。実質30分から1時間ぐらいか。大きな砂防堰堤があり、その上にはあまり流れがなかったので、疲れもあり納竿とした。
帰り道、多くのハイカーとは逆に新緑の山道を下る。この日は30℃を超える暑さになるという。谷の季節もいよいよ本番。





  


Posted by テンカラたろう at 21:05Comments(2)テンカラ

2019年05月01日

久々に早期の釣り

年号も令和に改まり、いよいよ渓流釣りの盛期。まずは、少し前、出張中の釣行記をアップします。


一回目(Savage River)
 二か月単位、数回にわたるアメリカ出張の二回目、今回は二月上旬から四月頭。最近、日本の渓流が解禁するこの時期に釣りに行くことは絶えてなかった。とはいえ、-10℃を下回る日が続いた寒い冬が去ろうとするとき、柔らかな陽光にあたると実際よりはるかに暖かさを感じるようになり、居てもたってもいられなくなってしまった・・。
 釣りに行きたい!ちょうど、日本人の飲み会で僕と同じ職場に滞在している釣り好き、Yさんと知り合った。帰国前に、「釣りに行きましょう」となるのに時間はかからない。Yさん、渓流経験はないが、バス釣りなど主にルアー釣りはかなり達者なようである。
ワシントンDC周辺の渓流事情に通暁する、今は東京在住の釣熊さんにも釣り場を伺い、メリーランド州最奥のSavage River に向かうことにした。三月下旬、早期にもかかわらずOrvisのフライフィッシング情報サイトによると、”Excellent”とある。当日は比較的暖かい予報で風も弱く、爆釣間違いなしか??夜は下宿で毛鉤を巻きに巻き、鼻息は荒い。Savage Riverへはレンタカーを駆って約三時間。高速を走るにつれて、残雪の量も多くなるが・・。
「ダム上に入りましょうか。」
水質良好、幅10m以上はありそうな水量豊かな渓流だ。ただ、水温を測ると、なんと2℃!これは難しいんと違うか・・。ウェーダー越しにもこの冷たさは耐え難く、長く川に入っていられない。午前11時ごろに釣りはじめ、ほぼ無反応のまま午後4時ごろだったか、納竿。途中、会った釣り人は細い支流で釣ったとか言ってた気がするが・・、今回は”Excellent”ではないやろう・・。とはいえ、水質がよくテンカラ向きの渓相で、盛期に必ずもう一度来てみたい。
「初めての渓流、テンカラやったのに、一匹もつれずに済みません・・。来週も行くつもりですが、もしよかったらもう一回どうですか?釣れるか分からないし、是非にとは言いにくいけど暇なら行きましょう。」こう言うと、
「いやいや、渓流の雰囲気を味わえて、本当に良かったです。なんとなく感じが分かりました。来週末もぜひ行きましょう!」


二回目(Big Gunpowder Falls River)
釣れない釣りに誘うのは申し訳ないところだが、次の週は僕自身以前良い釣りをしたことがある、メリーランド州のBig Gunpowder Falls Riverへ。Yさんには得意のルアーを持って来てもらうことに。
Big Gunpowder Riverは、僕らの住まいがあるBethesda, Rockvilleといった町から一時間半くらいだったか。大都会Baltimoreの北の郊外に位置する、全米トラウトリバー百選に選ばれる有名どころである。ここは、前回と違い残雪は全く見られず、水温も6-7℃。何とかなるかも・・。駐車スペースには午前10時前に到着、すでに先行者の車が数台。
前回のSavage川の方が、水質、透明度は数段良さそうだけど、この日のgunpowderの方がなんとなく魚の気配を感じる。入川点のすぐ近くで、Yさんのルアーに良型のブラウントラウトがヒット。
「よかった!」
「はい、有難うございます!」本当に自分が釣るよりも嬉しかったものだ。
その後も、Yさんのルアーには度々トラウトがヒットし、竿を絞るが僕の毛鉤には反応なし。一度は僕の見ている目の前で、Yさんのルアーにかなりのサイズのレインボートラウトがヒットした。
「これは良い型、ランディングネット無いんです!済みません。」
Yさんは巧みに竿を操るが、どのくらいの駆け引きだったか、手前でばれてしまった。本当に惜しく、この良型レインボーの姿を見てみたかった・・。
午後二時くらいに納竿、僕の方は前回に続いての丸坊主。Yさんのルアーは流石でした。自分が何故日本で解禁当初の渓流に行かないか、理由をよく思い出した。
ただ、自分は釣れなかったけど、釣り好きの好青年と二週続きで渓流釣り一緒出来て本当に有意義でした。Yさん、いつかまた日本かアメリカで行きましょう!






以下は、ついでにワシントンD.C.の桜です。








  


Posted by テンカラたろう at 18:16Comments(4)テンカラ

2018年09月04日

北米のブルックトラウト

 二度目のアメリカ滞在、今回は夏季限定の二ヶ月強である。週末の数は10回あるかどうか、何とか釣りには行きたいところ。滞在先のメリーランド州では、以前運転免許を取っていたので、その古い免許証を持参した。「これがあればすぐに新しい免許を出してもらえるに違いない。」そう高をくくって国際免許も取らずに来たのだが・・。
免許センターに行ってみると、免許を取るにはほぼ新規扱いで、必要書類(居住地証明など)+試験が必要だという。
短期滞在の泣き所で、住所の証明が厄介である。忙しくしているうちに、一ヶ月以上が経過してしまった。
 いつも昼食を共にする中国人の同僚Yuboとの会話で、
T:「釣りに行きたいけど、免許取れへん。今回は無理かも。」
Y:「僕の車で一緒に行くか?」
T:「有り難う、でも気持ちだけで良いわ。竿一本しか持ってきてないから、一緒に行っても暇と思うし。」
Y:「ちょっと興味があるから、行こう。」
なんて嬉しいことだろう。アメリカの9月の第一週、3連休に釣行することになった。
全く釣りをしたことがない初心者でも安全に釣りが出来る場所。当地の渓流釣りに通暁しておられるフライフィッシャー・釣熊さんにご意見を伺い、釣熊さんの釣行記、釣り手引き書を精読、行き先をShenandoah 国立公園の山岳渓流、Hughes River に決めた。
 朝8時過ぎにアパートに向かえに来てもらい、高速を一路西へ、バージニア州を目指す。晩夏のバージニア、広やかな野に低い山々、懐かしい!10時半頃、国立公園のトレイル入り口の駐車場に到着。駐車場はすでにほぼ満車であった。
国立公園入場料を払う時、
「今日は釣り人を何人ぐらい見ましたか?」
「あんた達が初めてよ。」
良し!
トレイルを2kmほど、時折川を渡りながら歩き、核心部へ。トレッキングシューズを沢靴に履き替え、釣り開始。今年は雨が多く、水量は多分平水より多そうだ。
釣りの方は、Yuboにキャスト可能で好ポイントと思える場所を譲りながら進む。
僕も遡行が難しい場所で竿を出す。釣れなくても良いか。
連休にもかかわらず釣り人が入って居らず、水況も良かったため小型ながら、多くの純天然のブルックトラウトに出会うことが出来た。アメリカ北東部のトラウトといえば、これである。







Yuboも、次はウェーダー買ってまた行こう、といってくれ、豊かな自然の中での渓流釣りを楽しんでくれたようである。
在米中に無事、釣りに行くことが出来ました。Yuboと釣熊さん、有り難うございました。
  


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2018年06月17日

盛期の渓

 先日、京都で稲村亭の神田さんが呼びかけてくださった渓流釣り好きのオフ会があり、皆さんとお話しするうちに、大いに渓流釣り熱が刺激された。今年に入って、二回渓に入ったが、いずれもほんのちょい釣り。家族は渓魚を食べるのが大好きで、久しぶりに食べたいそうだ。土曜、少し仕事の用事はあるものの、早朝に片付けられれば昼過ぎまで釣りが出来るかも。オフ会の帰り、バッキーさんと話しながら考えた。
よし、行こう。今回は、完全に自然の恵みを美味しくいただく趣向で、行き先は湖西の高島方面。土曜朝、用事を済ませて帰宅、9時過ぎに出発。家を出て程なく、渓流用のズボンを忘れたことに気づいたが、取りに戻るのも面倒で一路釣り場へ。
場所は普通に漁協の管理になっている高島の川で、入漁券を購入し川見。店より上流は堰堤が林立し、川への上り下りも辛そうな渓相。沢に入ることも考えたが、風も強く難しい釣りになる気がするので、少し下って里川本流域に入った。竿を思いっきり振る釣り、いつ以来だろうか。また、今日は時間もさほど気にしない。川と道路に微妙に落差があるのと、田んぼには隙間なく動物よけの金網が張られてあるため、川に降りる場所を見つけるのにかなり難儀した。



 普段着ジーンズの上にナイロン製安物チェストウェーダーを着込んで釣り開始。直線的な流れではあるが、随所に見られる大石が流れに変化をもたらし、水もよく澄んでいる。これは期待できそうだ。しかし、釣り初めて30分はカワムツ連発。気も萎えて、上流の沢に移動しようかと思ったところで、小さな、しかし美しいアマゴがヒット。さすがに持ち帰るサイズではないが、居ることが分かってやる気が出てきた。
 糸が風に煽られて毛鉤を自然に流すことは出来ないので、ピンポイントを叩きながら釣り上がる。すると、岸寄りのポイントに毛鉤を乗せると魚影が一閃、今度は確実な手応えが。上がってきたのは、20cmほどの体高のあるきれいなアマゴ。その後も、このサイズのアマゴが退屈しない程度に掛り、8寸クラスのニジマスも。





 昼過ぎ、ッ抜けしてもう少しやるか、と思ったところ、思いっきり転倒してしまい、ウェーダーに浸水。そこで納竿とした。骨と愛竿が折れなくて本当によかった・・。18-22cmのアマゴ、少し大きめのニジマスを持ち帰り、夕食は家族で久々の塩焼きをいただいた。渓流は盛期。
  


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2018年06月03日

新緑の小渓

 前回の釣行から、はや一ヶ月。適度に降り、気温も上がる、新緑の季節。釣りに行きたくて行きたくて・・。日曜日、中学生の長男が遠方に野球に行くため早く起こされた。朝6時には自由になり、このまま寝るのはもったいない。近所の渓にちょい釣りへ。
 風もなく、どこまでも晴れ渡った初夏の空、対岸には近江富士・更に奥には鈴鹿の山々が霞んで見える。2時間限定のちょい釣りは近場・湖西の小渓。車を停めて林道を上がる。
久しぶりに訪れた小渓に降りると、以前と変わらない澄んだ流れ。今日は釣れる!新緑の季節、既に木々は枝葉を伸ばし、随所に蜘蛛の巣が。フルキャスト出来る場所は殆どないが、居そうな場所ではアマゴが活発に毛鉤を追う。この日の一尾目は、15cmくらいか。小さいながらもでっぷり太った体高のある天然アマゴ。チビであっても、何度見ても、この色彩には飽きることがない。
 時間も限られているので、さっさと釣り上がると要所要所で鋭い反応がある。20cmにも満たないチビさんばかりではあったけど、初夏の渓は気分最高でした。この川、居るのは分かっているけども、歩き藪漕ぎと夏場は竿を出せる場所がかなり限定される。今年もう一度来るかどうか・・。特に以前と変わらない渓を見、元気なアマゴに出会えただけでも満足な日曜朝のお散歩でした。





  


Posted by テンカラたろう at 11:43Comments(2)テンカラ